やってまいりました。第5話目。
今回で終わらせたいので強引に行きます。(長いです。3400文字オーバーです。ごめんなさい)
ではさっそく本題へ。
というわけで今回の42キロの道程を簡単にダイジェスト・・・
10キロくらいまではよく抜かれるなぁ、でも我慢しつつ、ペース徐々に上げ、エンジンを温めていくイメージ・・・
20キロくらいまでは、かなりスイスイと走り、回りに手を振る余裕がある
25キロあたりで、そろそろ終盤へ向けての準備だな、と気合を入れていき、
走り始めから「30キロ先のスタート地点へ行くイメージ」で余力を残しつつ走る走る走る、(フルマラソンは30キロからとも言われます・・・)
いよいよ30キロ通過・・・
少し疲れてきたな、でもまだ坂は登れるし、前のランナーを捕えて追い抜く力もあるぞと若干余力あり、
ただ、この辺からの1キロごとが長く感じるようになり、蓄積されたダメージをひしひしと感じるようになる
35キロ通過! ここまででかなり足に痛みが!
黙々と気力で足を動かす(足が思うように動かず棒でしかないと感じたのもこのあたり)
棒きれ状態となった足を無理やり動かしつつ進む ペースは極力落とさず!
長い!
1キロが長い!
何しろ坂が長い!
1キロってこんなんだった?!
コースは序盤で走った道路に戻って来るので、経験しているはずの道のりなのですが、何しろ高低差がさらに追い打ちをかけるようにダメージを与えてくれます・・・。
このあたりまで来ると、「ゴールはまぁ出来るな・・・」ということもわかってきます。
なので、痛みに負けて歩くようなペースで走っても、完走は出来るのです。
40キロ目前
ここからが気力勝負の本番です!
自分の気持ちの天使と悪魔がバトル開始です。
天使「言った以上は3時間半に行けるところまで近いタイムを出すんだ!」みたいなことを言う応援する派の方と、
悪魔「お前はもう頑張った、この辺でぼちぼち抑えて、とりあえず完走しとけばいいんじゃない?」みたいな甘いこと言うダメな奴が戦い始めます。
そんな感じで頭の中は戦ってますが、体はかなりしんどいので、この時に撮影された自分の顔はひどいもんでした(笑)
姿勢が崩れて、顔が自分でも見たことないくらい歪んでました(これは非公開です(笑))
※説明を忘れてましたが、だいたい大きい大会には自分自身の走ってる姿を撮影をして販売する業者さんがいるのです。(しかも高い(笑))
なので、走る時も沿道側のカメラのいる前を通るコース取りをする、カメラの前では笑顔で走る、とか余計なことを考えていると、後日ちょっといい写真が撮れていたりして、がっかりしません。
メイクがどうとか気にする女性の方にはありがた迷惑なサービスかもしれません。
この終盤でももちろん沿道からの声援はありますが、手を振る余裕や耳傾ける余裕がまったく無かったので、あまり覚えていません。
給水もちゃんと受け取っていたのか?よくわかりません。
バナナを受け取って食べたことをなんとなく覚えています。
そうこうして、苦痛に耐え、頭の中の天使と悪魔の戦いに打ち勝ちながら、GPSウォッチでペースがキープ出来てることを確認しつつ、下ではなく前を見て、姿勢を何とか正して、と繰り返していきます。
今思うと、頭の中の天使も結構サディスティックなことを言っているので、どちらが天使で悪魔かよくよく考えると訳がわかりません。
そして、、、ひどい苦痛の中、「冷静に考えて何でこんなことしてるんだ、早く終わりたい」と完全に思ってました(笑)
最終のコーナーを曲がり、「ゴールまで1キロ」的な看板が見えてきます。(正確には良く覚えていません・・・)
声援も「あとちょっとー!」から「お帰りー!!」になってます。(これは結構うれしい瞬間でした!)
(まだまともな表情をしている瞬間の1枚)
ゴールのある芝生の広場の前には応援してくれる方々ともう走り終えて帰ろうとしている人もいる!
(これには驚いたがよく考えれば、ゴールして1時間経っている人はけっこういるんですよね、
上を見たらきりがない・・・)
そんなことを思いながら、ゴールゲートが見えてきて、
何とか、食いしばって、
足を動かして、足を動かして、という感じで(うめき声をあげてたかもしれません(笑))
・・・・ゴール!
ストップウォッチを止めることは忘れずに!(ここも大事です)
※大会によってはタイムの結果が即日で出ないです。
スタートの号砲からゴールまでのタイム(グロスタイムと言います)は分かっても、先に述べたように、
自分がスタートラインを通過した時間にはギャップがあるので、各自の計測が必要なのです。
それで、自分なりのスタート通過からゴールまでの時間(ネットタイムと言います)を確認するのです。
ゴールでも撮影してもらってましたが、手を中途半端に持ち上げる謎のポーズが精一杯でした。。。
(ですが記念すべきゴールなので写真は大きめで載せます!)
そして すぐに自分のタイムを手元のストップウォッチで3時間48分と確認しました。
(辛かった(かどうかはさて置き)練習の日々を思い、感動で一瞬ぐっと来ますね)
そのまま、ゴールゲート脇の芝生に倒れ込み、しばらく沈黙・・・・・・・・・・・
後からゴールするランナーもどんどん倒れ込んで来ます
まったく動けません。
しばらく沈黙・・・・・・・・・
しばらくして腕だけ動くので、仰向け姿勢のまま、妻に生存を伝えるLINEだけしました。
その後しばらくして立てるようになったのですが、歩行困難に。(あぁこれあかんやつだ・・・、と)
ですが、これから歩いて荷物を受け取り、着替えて、駅まで行って、特急に乗って、新幹線に乗りついで、・・・・と途中まで考えて心が折れました。
茨城から名古屋、遠過ぎです。
これは想定外に遠いです。
帰る気力がありません。
となったのですが、またしばらく休んで、「帰るまでがマラソン大会だぞ」という謎の天の声(男性の声)に励まされ、帰ることにしました。
ちょっと歩いて参加賞のTシャツもらい座って休憩し、
またちょっと歩いて、ゴール後にもらったスポーツドリンクとバナナを食べ、
ふらふらのまま、記録証をもらいに列に並び、
記録を受け取り、写メし(この辺から少しずつ動けるように)
そして、荷物を受け取り、着替えて・・・・という風で何とか駅までたどり着きました。
その後も、やっと指定席の取れた特急を駅で1時間待ったり、足が痛すぎて寝れない退屈と苦痛の新幹線移動とその夜があったりといろいろありますが、この辺にしておきます。
あんまりしんどいことをアピールして、この文の本題である「マラソンはじめませんか?」という目的から遠のくだけです。
ただ一つ言っておきたいのは、ゴールするまでのあの35キロからの苦痛とゴール後に味わう苦痛は別物です。
ゴール後は達成感と何か、アドレナリンが出るような興奮と、また挑戦してやる、というポジティブ感がすごいです!
これは、走ってゴールした人でないと、本当にこればっかりは経験出来ないと思います。
あの終盤の辛さを忘れて、また挑戦したいと思うものなのです。
(これは出産と一緒じゃない!?と妻に言ったら妻失笑でした。更に出産の苦しみってフルマラソンくらいじゃない?と言ってさらに失笑を買うという謎のやり取りをしてしまいました。orz)
一つ達成して、次の達成すべき山を見る感覚。
これは人生において貴重な経験だと思います。
何か湧き起るような自信とエネルギーをこのフルマラソンからまた一つ得ることが出来ました。
貴重な機会に感謝してます。
というわけで、何だか長くなりましたが、マラソン体験記はそろそろ終わります。
「ランニングはじめませんか?」という本題はもうどっちでもいいとは思ってしまってます。
ですが、2年間くらいの準備期間でできた成果に今はとりあえず満足しています。
自分の限界を見ること、経験することはそこから自分を大きくしようとする意欲が湧きます。
これ以上ないくらいやりきった、ということを日々どれだけ経験出来るでしょうか。
そういう自分自身の本質を垣間見れるランニング、是非皆さんにお勧めします。
一つ言えることは、確実に健康にはなりますよ!
おまけの話。
勝田マラソンは、完走してもしなくても、「完走いも」がもらえます。嬉しいですね!
茨城名産乾燥いもがわからない人に優しく説明すると。
茨城の名産品の干したサツマイモ=乾燥いも!
(美味い!美味過ぎる!←埼玉県民にしかわからない)
これをマラソンの完走と乾燥をかけているんですね!ハイセンスっ☆
ランニングをすると美味いものがもらえる!これもアピールポイント!
以上、長々と(全話合計約8450字w)お付き合いいただきありがとうございました。
3月8日の名古屋シティハーフマラソンに向け、早々に練習を開始してます。では!
また来月!